ひとつぶの海
この本では、強い地震が起きると、大津波となって襲いかかってくる大きなエネルギーをもつ海。また、時化ると船をも飲み込んでしまう海。
そんな底知れぬ恐ろしい力がある海ですが、潮が引くと磯にできる小さな潮だまりに「ひとつぶの海」が現れます。
覗くと小さな命が遊んでいて、やがて広大な海へ繋がっていくように感じるのです。
そんな生き物のドラマを表現しようと試みました。
ひと粒の個体が集まって、集合体となり、そんな流れの中で私たちもまた、生きているのでないでしょうか。
身の丈以上の欲をもたない海の生き物たちから、贅沢をいわなければ、さして不自由しないで暮らせる私たちは、何か学ぶことがあるように思うのです。

写真・文:伊藤勝敏
発行所:株式会社データハウス
定価(本体2000円+税)
ISBN978-4-7817-0134-9