和歌山県串本町沖 水深22メートル
紀伊・白浜沼岸 水深20メートル
深紅の地に青い点が美しいユカタハタが大きな口を開けた。それを合図に、繊細な体を跳びはねさせて、口のまわりに乗っかったやつがいる。体長約2センチのベンテンコモンエビだ。このエビは、ハタの歯の間に残った付着物を食べる。学問の世界では、そのものずばり「クリーナー」と呼ばれる存在だ。
貪欲で肉食性のハタは近づく小魚などを、まるごとパクリとのみ込む。だが、このエビは別だ。小さなハサミを使いながらこまめに動くとき、ハタはいっとき陶酔の表情さえみせる。